2015年10月31日

SUN/kakke ⇔ LAST ⇔ ogasawara shoes 製作編

6月半ばの三者顔合わせ時に発注中だったコラボシューズに使用する革

スウェーデンの Bole というタンナーの

樹皮と川の水だけでなめした化学物質を一切使わないナチュラルな革

とても貴重な革でありタンナーです

Bole http://www.boletannery.com/


と、その時点では6月末辺りには革が届くのでは、という予定でした。


今後のスケジュールを確認したところ、

8月末くらいに靴が仕上がっていればOKということでしたので

革が届いて7月あたまくらいから8月末まで2カ月弱あれば

サンプル → 本番靴 

うん、なんとか仕上がるかな・・・




そしてバタバタと忙しく日々を過ごしていると8月も半ば

未だ革は届かず


ふと、「あれ?コラボ靴の企画なくなっちゃったのかな?もう8月半ばだし」


なんてところに、当然届いた Bole の革


「うそッ! もう8月半ばですけど・・・」


焦って事情を伺ったら、

あちら現地スウェーデンは長い夏休みでということでことが動いていなかった


「こ・れ・は、まずいぞ」


とにかくギリギリのスケジュールを確認すると、

9月末に仕上がっていればと


もうそこから急ピッチで取り掛かりました



さて、はじめましての革

ジャーン! 噂以上のtough guy
bole (8).JPGbole (9).JPG

一応、打ち合わせ時に2mmで漉き加工をお願いしておきましたが


「かっ、かたい」


「でもって、何この革! すごくいいにおい。」

そう、木の香りのする革

植物的というか、ずっと嗅いでいたいくらいの

これで枕カバー作ったらぐっすり眠れそうな


とってもいい香りのする革


「すっごい、こんなのはじめてー黒ハート



ここで今回のコラボシューズのテーマ

Boleのこのナチュラル革でドレス系の一枚甲紐靴と一枚甲スリッポンを作る

です


とはいえこの革、どう扱ったらいいものか


この硬さを一枚甲で木型に沿わせつり込まなくてはならない


つり込めるのか? 革は伸びるのか?



時間がない、まずは濡らして癖づけしてみよう


全体をびしょびしょに濡らしたら

まあ別の革かというくらい柔らかく扱いやすくなりました


これならいけんじゃ


木型に仮づりして一晩おいて乾くのを待ちました


翌日、乾いた革は

bole (10).JPG
カッチ、カチのむーら、むら


そうです濡らして乾いた革は元の状態より硬くなり

むら状に変色しておりました


「こりゃダメだ」


どうする、どうする

一枚甲はあきらめるか? でも悔しいな


「!」


これそのまま癖付けしてみよう


この革をいじっているうちに感じたのですが

この革触ってると粘りというかコシがでるというか

とにかくやってみたら


bole (7).JPG
これいけるんでしょ、うん。


これでつり込めることがわかれば、そこからはどんどん進みまして


スリッポンの方はスキンステッチで糸を隠し、

一枚甲の印象を崩さずつりこみやすく型紙で工夫
bole (5).JPG



一枚甲の紐靴はドライの状態で癖づけをしてから製甲でまとめる
bole (6).JPGbole.JPG
もう、ぶ厚いっつーの



どちらもなんとかサンプル靴を仕上げることができました
bole (2).JPG
bole (3).JPG
bole (4).JPG

もうこの時点で9月半ば



急いでSUN/kakkeの尾崎さんにサンプルを見ていただき

最終打ち合わせをして


10月のあたまになんとか本番靴まで仕上げることができました


ホッとしました、がんばりました。


こちらが仕上がりの靴です

靴博 (12).JPG靴博 (2).JPG

靴博 (3).JPG靴博 (4).JPG

靴博 (5).JPG靴博.JPG

靴博 (6).JPG
Bole 一枚甲スリッポン  マッケイ製法


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靴博.JPG靴博 (11).JPG
Bole 一枚甲紐靴  マッケイグッド製法(ブラックラピド)



画像では伝わらない部分もありますので

よろしければ会場で現物をご覧いただけましたら嬉しいです。


「JAPAN 靴博 2015」

10月28日(水)〜11月10日(火)

伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 で開催されている靴博覧会



ねぎしでした
posted by sinando at 12:34| information