2011年07月23日

これは光ってないと

僕ら靴屋にとって

製造中の靴に傷を付けてしまうというのは

とても恥ずかしいことです。(恥ずかしいじゃ済まない事ですけど)




作業はいつも細心の注意を払って進めていますが


傷をつけないためには


製造作業中の注意とは別に


日頃の道具の手入れも怠るわけにはいきません。




とくに革に直接あてる道具類(ハンマー、コテ等)の


革に触れる面についてしまったちょっとの傷や凹凸は


革の表面(ぎん面だけとは限らないので)や仕上げた面を傷つけてしまいます。





今回はわかりやすく大きめの道具で


普段どんなお手入れをしているかの例を。




まずはこちら
あんよ.JPG
いちょうゴテ(銀杏の葉っぱに似ているから)

社長や奥山さんたちはあんよごて(赤ちゃんの足に似てるからだそうです)と呼んでます



あんよ (2).JPG
使うのはこの面です


ご覧の通り僕のものは表面が少し曇ってきています


すぐにお手入れしないと




新品のイチョウゴテは

紙ヤスリで番手を変えながら

少しずつ全体をなめらかに整えていきます。



僕は仕上げに青棒という研磨剤を使っています。
あんよ (3).JPG


革の床面にすり込んだ青棒の上でコテを擦ると


あんよ (4).JPG
ピカピカに


紙ヤスリで全体をなめらかに整えたコテは

普段のお手入れは青棒だけで事足りています。




あんよ (5).JPG
顔も映ります






同様に革を直接たたきこむ際に使うハンマー


ハンマーは他にも多岐にわたって使いますので




面がすぐに曇りがちに
ハンマー裏.JPG



青棒で擦れば
ハンマー裏 (2).JPG
ハンマー裏 (3).JPG
これも顔が映ります




使ったら毎回毎回

ピカピカにしているわけではありませんが

こまめなお手入れは大切です。




これは青棒の実演販売ではありません。







奥山さんのいちょうゴテも借りました。


奥山さんあんよ.JPG

ちなみに奥山さんは青棒は使っていません。


細か〜い紙ヤスリで全体を整える感じです。




で、手入れしながら20数年使い続けると


僕らと同じくらいの厚みと大きさだったコテも

奥山さんあんよ (2).JPG奥山さんあんよ (3).JPG

こんな形に





奥山さんは言っています

「あんよゴテは

ちっちゃくなっちゃうと

熱くしてもすぐ冷めちゃって使いにくくなっちゃうんだよなぁ。」








おー、お手入れの果てに使いにくくなってしまうとは




担当 根岸
posted by sinando at 18:22| manufacture