2012年09月27日

糸口

このところ朝晩めっきり涼しくなりましたね。


暑さに慣れてたので寒く感じるくらいです。




さてさて、今日は縫い物をするときの糸口の作り方をちょっと紹介します。



手製靴を作るときに使う糸は麻糸が多いのですが


製甲などではナイロン糸を使うこともあります。




どんな糸でも縫いものには糸先に針をつけなければ縫えないので


針をつけるための糸口の加工をします。




ほとんどの場合、太い糸を糸よりも細い針につけるので


糸口に向かってだんだん細くなるように加工します。




ちょうど麻糸とナイロン糸を使った製甲の作業をしましたので画像と一緒に



糸口.JPG

スキンステッチのライトアングルとパラレルを使ったローファーの作業


縫うための下穴をあけた状態です





糸口 (2).JPG

まず、パラレルには4本縒りの麻糸を使いました

そのままの糸口では太すぎて針につけられないので




糸口 (3).JPG

先の方だけ縒りをほどきますと単糸が4本になります

この4本の単糸を更に先の方だけ繊維をばらします



糸口 (4).JPG

単糸といってもいくつもの麻繊維を1本に縒った状態なので

その先だけを繊維状に縒りをほどいて細い糸先を作ります




糸口 (5).JPG

ほどいた糸先にチャンを付けてまとめると1本の細い糸口になります




糸口 (6).JPG

糸口を加工したことで細い金針の針穴に麻糸をつけることができました



糸口 (7).JPG

縫うとこんな感じです





ちなみに、麻糸の細い糸口を作る作業に刃物等は必要なく



手で麻糸の縒りを逆回転にほどくことを繰り返すだけでできちゃいます。




慣れると何てことない作業です






続いて、ライトアングル縫いに使っているナイロン糸です

糸口 (8).JPG

これは3本縒りで出来ています

やはり最初の糸口はかなり太い




糸口 (9).JPG

麻糸の時と同じように縒りをほどいてまず3本に


このナイロン糸の場合は3本の単糸に見えますが


この単糸はさらに極細の単糸4本で縒ってある状態です



糸口 (10).JPG

ナイロン糸の場合、単糸3本の縒りをさらに極細単糸12本の状態までほどくことはしないのですが試しにほどいてみました




糸口 (11).JPG

ナイロン糸は3本の状態までほどいたら

ガラスを使ってナイロン繊維を漉いて細くしていきます




糸口 (12).JPG

ちから加減をしないとナイロン繊維が太いまま切れてしまうので

少しずつ少しずつです




糸口 (13).JPG

麻糸と同様にチャンでまとめると細い糸口の出来上がりです



糸口 (14).JPG

こちらも細い金針の針穴を通すことができました






糸口 (15).JPG

これで縫い上がりです







糸一つとっても、じつは地味に加工しないと使えないという


手製靴ってそんな地味な作業の繰り返しだったりします









担当 根岸
posted by sinando at 19:09| manufacture