2013年03月27日

詰まった靴(解説編)

東京はソメイヨシノが満開だというのに



今日は寒かったですね




つい先日、風の強かった日の仕事の帰り道


「風が強くて目もろくにあけてられないよう」って


街灯も薄暗い職場近所の道を


薄目を開けてふらふら歩いていたら


つま先で何かを蹴飛ばしてしまった感覚がありました。



風が強く薄暗い中、薄目で歩いていたため足元に何かがあったことに気がつきませんでした。



「あれ、なんか蹴飛ばしたぞ?」


それは空気の抜けたゴムボールみたいなものを蹴飛ばしたような感覚でした。




足元をよーく見てみると確かにゴムボールみたいなも黒い物体が転がってました。





「なんだこれ?」


腰をかがめ、近づいて見てみたら





それ、大きめのウシガエルでした






「やっぱ、もう春ですね」



冬眠からお目覚めのようです


堂々としたもんで逃げもせず、ピクリとも動こうとしなかったので




「それ以上道の真ん中に出たら車に轢かれるぞ」と声をかけて僕はその場を離れました







翌朝、同じ場所を通りましたが


轢かれてしまったウシガエルの姿はそこにはありませんでしたので


無事どこかへ出掛けたのでしょう




しかしこの辺りどこかに水場でもあるのか?たまに道路でウシガエルを見かけます







さて、先日の詰まった靴に何が詰まっているのかを解説いたします



まず製甲に関しては

sibori (2).JPG

サイドエラスティックでイミテーションの靴紐です

sibori (3).JPG


製甲の途中段階ではこんな感じで

sibori.JPG


イミテーションの靴紐ですが、これも作りました


で、とくに特徴的な見た目のサイドのゴムですが、

これはしぼりゴムといいます。


これは型押しなどの革を使っているのではなく


独特の工程を経てこの見た目になるようにつくっています。


おそらくこれは小笠原シューズでしかやっていない技術と思われますので


ここで詳しい工程は書けませんです、ごめんなさい。




靴の完成後にはイミテーションの靴紐を綺麗に結んで

革レース.JPG

履いていてもほどけてこないように

革レース2.JPG

目立たない場所で糸止めしてあります


これでほどけることはありません




あと、この履き口ですが

2013.3 (15).JPG

甲革は折り込みで、裏革の履き口も折り込みしてあります


折り込みどうしを縫い合わせてありますから


履き口の裏革の余分を市切りでさらうこともなく、見た目が綺麗です




この他、メッシュを使っていたり、つま先のキャップはエナメルだったり


これらの使い方もそのまま使っているのではなく


ちょっと独自の工程を経て靴としてちゃんとなるようにしています。


この辺もちょっと詳しくは書けないのです。





相談役に

「こういうやり方って昔からあって、相談役の師匠から教えてもらえたりしたんですか?」

って聞いてみたら、

「そういうものもあるけど、お客さんにこういう靴できないかっていわれて、自分で考えて試してみてうまく出来たり失敗したりでやってきたあれだからなあ。

よそでどうやってるかとかよく知らないけど、靴なんだから仕事やってたらなんとなくわかってくるもんだよ。」


ということでした。








よけいなウシガエルのことなんか書いていたら長くなってしまいましたので


底付けに関しましてはまた次回にでも。



担当 根岸
posted by sinando at 20:24| manufacture