2015年11月14日

小笠原製靴

小笠原製靴という試みに取り組みつつあります

まだ準備中ではありますが、そんな中で先日納品になりました1足をこちらでご紹介

古い木型を使って、新たに型紙を裁った靴です


おがさわらせいか.JPGおがさわらせいか (2).JPG

おがさわらせいか (3).JPGおがさわらせいか (4).JPG

おがさわらせいか (5).JPGおがさわらせいか (6).JPG

おがさわらせいか (7).JPGおがさわらせいか (8).JPG

おがさわらせいか (9).JPGおがさわらせいか (10).JPG

木 型…A152

製 法…マッケイグッド

サイズ…25cm



甲 革…フランス
裏 革…フランス   
底 材…イタリア   



型 紙…根岸
製 甲…鈴木・根岸
底 付…根岸



小笠原製靴では

今回の靴のように昔の木型で新たに型紙を裁ったり

新しく起こした木型にかつての仕様書からのデザインをのせたり

今はあまり使われなくなった技術を掘り起こしたり

かつて人気だったモデルを復刻したりと

小笠原製靴時代の先輩方が残してくれたものとのコラボレーション

たんなるアーカイブではない靴を作ってみたいと考えています
posted by sinando at 11:31| manufacture

2014年07月15日

スリッポンタイプの展開

いま準備を進めておりますこと。

これまで手を付けてこなかったスリッポンタイプの靴。

紐靴とは違って足入れの調整が難しいこともあり、

pm・rmでの展開に関してはこれまで二の足を踏んでおりました。

が、とあるきっかけをいただいたことで

pm・rmで取り組んでみることに決めました。


まずはとっかかりにデザインサンプルを2つ作製
スリッポ.JPGスリッポ1.JPG


今後は足入れサンプルをそろえて、本格的に展開していく予定です。


デザインサンプルもデザイン画をたくさん描いていますので、

これから靴になり次第紹介していく予定です。



やりたいこともいっぱいありますし、

ありがたくご依頼いただいていることもあります、

ひとつひとつではありますが、

かたちに出来たときは

できるだけ皆さんにご覧いただきたいですからねっ!



担当 根岸
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2014年06月14日

サンプルで試したら

本日、ここ西東京市は梅雨の晴れ間。

めずらしく湿度も低くとても気持ちいい天気です。



今日あたりは心配なさそうですが、梅雨の時期はどうしても革靴の出番は減りますね。


さて、久しぶりのブログ文章ですのでどんな感じだったっけ?

まあ、そんなことはいいですね。


ちょっと前にサンプルで試したことがあったのですが、

見事に考えていた通りの結果にはまらなかったのでこれで発散することにします。




エナ(ενα)の色サンプルを作っとこうかと思いまして

手を付けていなかった赤の鹿革を選びました。



そのまま作っても良かったんですが

「ハトメ一つ増やしてみたらどうなるかな」

なんてスケベ心がわきまして

型紙ちょっといじって、6穴に。


この時点では気付いていませんが、まずここで1つ失敗の原因





そうだ、先芯に使っている糊をあの糊でやったらもっといいんじゃないか!


はい、これも失敗の原因でした。






で、出来上がったものがこれです。

赤.JPG

別になんともなさそうですけど




まず、ハトメを6穴にするのに履き口を詰めてしまったら

なんか微妙なバランスの形に…





あと、近寄りまして

赤 (2).JPG

先芯の糊を変えて試したら、ぎん面に自然じゃない硬い汚い皺が入りました。


なんで糊を変えたかといいますと、

スエードでエナ(ενα)を作ったときにその糊を試したら

とっても柔らかい雰囲気の爪先に仕上がったので

こりゃいいなと思って鹿革でも使ってみたわけです。


結果、スエードでははまる糊だったようですね。


トホホ




これじゃあサンプルとしてもちょっとダメなので、自分で履くことにしました。


でも硬く汚い皺が気になっていやだなってことで


苦肉の策、後付けの貼り付けキャップトウ

赤 (3).JPG

はは、なんかへんな靴に?





履きます

asimoto.JPG

これを履きます

asi.JPG






いろいろ失敗しながら商品開発しております。







41歳の中年男の足元、

でも履きます。



担当 根岸
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2013年04月01日

詰まった靴(底づけ編)

今日から新年度、気持ちも新たにはりきってまいりましょう。




去年の4月から代表取締役になってちょうど1年、


わけもわからずに過ぎてしまって


何かをできたってことは全く無く


この新年度が私の正念場です。




「わかってます。」







さて、前回の続きで詰まった靴の底付けに関してですが



まず、製法はマッケイです。



マッケイ製法は簡単にいうと中底と本底をぶっ通しで縫いつけます。



中物なども分厚いものは入れたりしませんので、底の返りもよく



華奢な底周りを表現したいときにもよく使われます。



特に今回の靴のように華奢な甲革を使う時などは靴としてのバランスをとるのに丁度いいのです。




マッケイ縫いをかける直前
ヤハズマッケ (2).JPG


今回は矢筈コバでしたので

それなりの本底加工をしてからマッケイ縫いをかけます。






で、以前どこかで矢筈コバを紹介した時は


僕が底付けした手製靴での内容でしたが



今回は奥山さんが底付けしたマッケイ靴ですので


使っているヤハズゴテも加工が違います。


ヤハズ奥.JPG

これらはどちらも奥山さんの使っているヤハズゴテです


「2本あるんですか」って聞いたら


「チャベルの形状がちょっと違うんだ」って教えてくれましたが



チャベルって何?



ネットで検索してもチャペルしかヒットしませんからね。



単語はよくわかんないですけど、ようはコテの斜めになっている部分のことです

ヤハズ奥 (2).JPG

ヤハズ奥 (3).JPG


画像ではわかりませんが肉眼では違いがわかりました。



使い分け方は、


「うーん、ちょっと飽きちゃった時に変える」


だそうです。







あと、これこそ熟練の技ってことがあるんですが


押縁に車(ウィール)のギザをずらすことなく廻すです。



何のことやら?だと思いますが


この車(ウィール)を使って靴の押縁にギザギザ模様をつけます

うぃーる.JPG


このまっさらで平らな押縁に

ヤハズマッケ.JPG


車(ウィール)を使って


ぎざ.JPG

ギザギザ模様をつけます




この工程は経験しないとこれの何がどう難しいのかわかってもらえないのです。





奥山さんの車(ウィール)は加工も独特です。

うぃーる (2).JPGうぃーる (3).JPG



こっちはちょっと粗目で、
うぃーる (4).JPGうぃーる (5).JPG

年季入りすぎ





この他、フマズの加工だとか細かくいい出したらきりがない程なのでこの辺にしときますね。




担当 根岸
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2013年03月27日

詰まった靴(解説編)

東京はソメイヨシノが満開だというのに



今日は寒かったですね




つい先日、風の強かった日の仕事の帰り道


「風が強くて目もろくにあけてられないよう」って


街灯も薄暗い職場近所の道を


薄目を開けてふらふら歩いていたら


つま先で何かを蹴飛ばしてしまった感覚がありました。



風が強く薄暗い中、薄目で歩いていたため足元に何かがあったことに気がつきませんでした。



「あれ、なんか蹴飛ばしたぞ?」


それは空気の抜けたゴムボールみたいなものを蹴飛ばしたような感覚でした。




足元をよーく見てみると確かにゴムボールみたいなも黒い物体が転がってました。





「なんだこれ?」


腰をかがめ、近づいて見てみたら





それ、大きめのウシガエルでした






「やっぱ、もう春ですね」



冬眠からお目覚めのようです


堂々としたもんで逃げもせず、ピクリとも動こうとしなかったので




「それ以上道の真ん中に出たら車に轢かれるぞ」と声をかけて僕はその場を離れました







翌朝、同じ場所を通りましたが


轢かれてしまったウシガエルの姿はそこにはありませんでしたので


無事どこかへ出掛けたのでしょう




しかしこの辺りどこかに水場でもあるのか?たまに道路でウシガエルを見かけます







さて、先日の詰まった靴に何が詰まっているのかを解説いたします



まず製甲に関しては

sibori (2).JPG

サイドエラスティックでイミテーションの靴紐です

sibori (3).JPG


製甲の途中段階ではこんな感じで

sibori.JPG


イミテーションの靴紐ですが、これも作りました


で、とくに特徴的な見た目のサイドのゴムですが、

これはしぼりゴムといいます。


これは型押しなどの革を使っているのではなく


独特の工程を経てこの見た目になるようにつくっています。


おそらくこれは小笠原シューズでしかやっていない技術と思われますので


ここで詳しい工程は書けませんです、ごめんなさい。




靴の完成後にはイミテーションの靴紐を綺麗に結んで

革レース.JPG

履いていてもほどけてこないように

革レース2.JPG

目立たない場所で糸止めしてあります


これでほどけることはありません




あと、この履き口ですが

2013.3 (15).JPG

甲革は折り込みで、裏革の履き口も折り込みしてあります


折り込みどうしを縫い合わせてありますから


履き口の裏革の余分を市切りでさらうこともなく、見た目が綺麗です




この他、メッシュを使っていたり、つま先のキャップはエナメルだったり


これらの使い方もそのまま使っているのではなく


ちょっと独自の工程を経て靴としてちゃんとなるようにしています。


この辺もちょっと詳しくは書けないのです。





相談役に

「こういうやり方って昔からあって、相談役の師匠から教えてもらえたりしたんですか?」

って聞いてみたら、

「そういうものもあるけど、お客さんにこういう靴できないかっていわれて、自分で考えて試してみてうまく出来たり失敗したりでやってきたあれだからなあ。

よそでどうやってるかとかよく知らないけど、靴なんだから仕事やってたらなんとなくわかってくるもんだよ。」


ということでした。








よけいなウシガエルのことなんか書いていたら長くなってしまいましたので


底付けに関しましてはまた次回にでも。



担当 根岸
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2013年03月19日

詰まった靴

ご無沙汰してしまいました。



パソコンに向かう時間がなかなかとれずにここまで過ぎてしまいました。



この間に出来上がった靴で



近頃はあまり見かけることがなくなってしまった靴が完成していましたので紹介します。



かつての日本の靴らしい、それをご存じな人がみたら



「おっ!」



と思うであろう靴です。






ご依頼主は、


昔から小笠原シューズの靴をご愛用いただいて(もちろん僕なんかが働くずっと前からです)


ずっと同じ専用木型で同じデザイン、同じ仕様での誂え靴をご注文されております。




ですから近頃ではあまり見られなくなってしまった靴の技術が詰まった靴に仕上がるのです。





なにはともあれご紹介しますね。


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2013.3(11).JPG2013.3 (14).JPG2013.3 (15).JPG


甲   革 … カンガルー、エナメル、メッシュ、他

底付製法 … マッケイ



デザイン・紙型 … 小笠原相談役

製      甲 … 鈴 木

底      付 … 奥 山

仕      上 … 小笠原相談役





どんな技術が詰まっているかは後日、詰まった靴(解説編)で改めます。




担当 根岸
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2013年01月24日

ひとつ線を決めていくにも

このところ寝不足が続いています。



なので通勤の電車では必ずウトウトてしまいます。



通勤自体には1時間ほどかかるのですが、



自転車と電車とバスと徒歩の組み合わせなので



電車には10分弱しか乗りません。



でもその電車で5分位ウトウトするのが最高に幸せな今日この頃です。








なんで寝不足になるかというと



寝る前にパソコンで紙型の作業をするからです。



この紙型の作業をするとうまくいってもいかなくても(いかないと特にですけど)



脳が興奮しちゃうのか?



作業を終えてもなかなか寝つけない状態になります。





紙型作業で使うパソコンが自宅にしかないのでこんなことになっちゃうんですけど





当分しょうがないかと観念してます。






あ、長々とこんなこと書こうと思ったんじゃなかったです。




僕のやり方ですがパソコン内で仕上げた紙型上の平面での線は


実際に木型につり込んで立体的になったらどんな線に見えるのかを


まずは裏革をつけない状態で縫製して


それを木型にかけてみてます。

修正.JPG


すると自分の想定していた線とどのくらい見え方が違うのかが確認できます。



そこから線取りを修正をして思い描く線まで近づけていくことをしています。



この段階では裏革を付けていなかったり、芯も入っていなかったりしますので



それらが加わって靴になったときのボリュームに対してこの線はどうか?を考えて



一つずつの線取りをしていきます。



1mm、2mmの差って見え方に大きく影響するんです。






まあ、なっかなか思うようにはいかないのでこんな作業を繰り返して



自然と寝不足になります。





これも一人前の靴屋になるには通る道ですからこれからも地道に頑張れます。




だって実際に紙型を始めたころよりは経験を積んで



一つを仕上げられる早さは上がってますし、



上がってるはずだ、



上がっていてほしい。







今夜もいっちょきばるか。






yo-.JPG

冬の底付スタイルだYO (Mr.Okuyama)





担当 根岸
posted by sinando at 21:11| manufacture

2013年01月17日

いっぱい見つけた

東京も雪が降ってからはとっても寒いです。



朝晩は道路も日陰の場所は溶けた雪がツルツルに凍っていて



昨日も今日も転びそうになりました。あぶねっ



去年は凍った道路に気がつかず自転車で転んで



踏ん張った拍子に痛めていた太腿の裏側を肉離れしました。




それは人生で初の肉離れ経験で


「ハムストリングスの肉離れをしました」なんてアスリートっぽい響きでしたが


自転車で転んだ靴屋のおじさんの肉離れの話でした。



皆さまも油断ぜず寒い冬を乗り切りましょう。







さて、先月の年末の大掃除のときにまた古いものを見つけました。



それは大量の外ハトメです



引き出し一杯に外ハトメ

外ハトメ.JPG


外ハトメの靴って仕事ではこれまでほとんど作ったことがないかもって感じでした。


外ハトメはカジュアルよりの靴で使われることが多いので


日々、製造屋として作っている靴ではなかなか採用されなかったんですね。




同じデザインでもハトメを変えただけで雰囲気がガラッと変わったりします



見つけた外ハトメをよくよく見てみると



ハトメの穴のサイズもいろいろあって、



材質は真鍮製ですが色も塗ってあったりします。




またその色合いが古臭い色。



何なのこの色あい、



すごく良い。




この何ともいえない曖昧な枯れた色は



経年変化なのかそもそもの色出しだったのかわかりませんが



これ、使えそう。





サンプル作って試してからでないとダメですが



新デザインの中でうまくはまる様なものを探っていく予定です。




担当 根岸
posted by sinando at 18:37| manufacture

2013年01月10日

今年もよろしくお願いいたします

ご挨拶が遅くなりましたが、


今年もどうぞよろしくお願いいたします。





この年末年始、私は久しぶりに長野の実家で過ごしておりました。



30日に長野へ帰り、2日に東京へという日程でしたが


妹達の家族も集まることができて、久しぶりに実家で賑やかなお正月でした。



特に末妹の5歳になる甥っ子と朝から晩まで遊んでいたら


おじさんの私はヘロヘロになりました。



現代っ子の発想にずっと振り回されっぱなしでしたが、


僕の子供時代の昭和の遊びも甥っ子の記憶にねじ込んでやりましたので


引き分けです。







では、今年最初の記事にまいりましょう。





和紙 (4).JPG

これはマッケイの底づけ作業中の靴の一部なんですが



甲革のように見えているのは革ではなく和紙です。



「和紙で靴を作ってます」ってことじゃないです。



和紙の内側にはつり込んだ革の製甲があります。





そうです、甲革を汚さないように和紙で包んで作業をしている状態です。




以前にちらっと紹介したかもしれませんが


この方法で底づけしているのは、奥山さんです。




ただ、常に和紙を使って甲革を汚さないよう作業しているわけではありません。



今回の甲革はスエード。



起毛系の甲革のときだけ和紙を使ってマスキングしています。





実はこのマスキング方法、とっても手間がかかります。



和紙も、そのまま包んでいるわけではなく


和紙自体にある加工(奥山さんの丸秘技)をしてから使わないとうまくいきません。



なぜ和紙なのか?



和紙を使う理由もあります。



今の時代マスキングの方法なら便利な素材や方法があるのかもですが



こういう、経験や工夫から独自の方法を考え出す姿勢が技術の仕事だなって。






和紙.JPG和紙 (2).JPG和紙 (3).JPG




靴が完成してこの和紙を最後取り除くところが


脱皮っぽいかなって、



思っちゃって。




今年の干支にちょっと因んで最初の記事にしてみましたとさ。





良い年になりますように。





担当 根岸
posted by sinando at 19:24| manufacture

2012年12月27日

色とりどり

ホームページの作成に力尽きてしまいブログの更新がおろそかになりすぎてしまいました。





とはいえ、がんばってホームページを作ってくれたのは専門家の方々ですけど。







では久しぶりにブログ記事いきましょう。



代表になって初めての師走を迎えまして、なんとも今月は忙しい日々でした。



あー、物事はおもう通り、計画通りはに進んでくれないもんですね。





タメ息ばかりついていたようで、青木君に指摘されました。




「暗い」、と。





そもそも僕は暗くてむっつりスケベ人間なので仕方ないのですが



まわりを暗くするほど暗のオーラをだしたらいけません。






なので無理やり明るくなるようなものをご紹介。





これ
カラーウエルト.JPG

こんなにカラフルなもの何に使うの?





そりゃ靴に使うものです

カラーウエルト (2).JPG

正体は色つきのウエルトでした。





いつも底材でお世話になっている材料屋さんが



「イタリアでちょっとおもしろいものがあったので…。」



といってサンプルを分けてくださいました。



革でこんなに鮮やかに発色できるんですね





「おお、さすがイタ〜リアです。」



ただ、暗い僕には果たしてこれどう使おうか?



という段階ではありますが



前向きに、いっちょど派手なの仕立ててみましょうか。








「根岸さん、いよいよ壊れちゃった。」





って聞こえてきそう…。











年末年始休業

12月30日(日)〜1月4日(金)



担当 根岸
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2012年11月13日

矢筈コバ

今日は記事が書けます。



というのも、本日パソコンが復活です。



しばらくご不便をおかけしまして申し訳ございませんでした。




約3年前に購入したパソコンですが、


メーカーに修理の問い合わせをしたところ


「今年の4月で保証期間が終了していますとのこと。」




「で、どうしたら修理していただけますか?」





結局メーカーでは修理を受け付けてもらえませんでした。




トホホです。






いまはパソコンが動かなければ、かなり仕事に支障をきたします。


3年前までは使ってなかったのにね。






ということで、近くでパソコン修理をしてくれるところを探しまして(もちろんなるべくお安く)



今日やっと修理してもらえたのでした。





蓋をあけてみれば、実際パソコンをあけてましたけど



中の何かが接触不良になっていたという原因。



説明されても、わけわからん。




30分かからず作業終了でした。




ひとまずは様子を見ながら使ってみて下さいとのことです、またなるかもって。





高い部品が原因でなければいいんですけど…。




西東京市中心に地域密着でPC修理されてるようで、助かりました。


ありがとうございました。




ということで今日からまた記事を書けます。




パソコンが壊れた日にちょうど書こうと思っていたヤハズの靴について。




OEMの注文でハンドソーンウェルテッドの手製(矢筈コバ)



という仕様のご注文をいただきました。



僕にとっては矢筈のコバはホントに久しぶりです



ヤハズコバというのは底周りを視覚的に華奢にみせようというコバ(日本語が変?)


だと思います。


コバがひらがなの「く」を傾けたような形




実際に華奢に見えるようにするには結構難しいです。



うまくいかないと逆にコバが強調されて太く見えちゃったりで。





薄く見せるにはそれなりの下ごしらえが必要で、


それがちゃんと出来ていなかったら


最終的に矢筈のコテをかけてもダメです。





矢筈のコテはこんな加工をしてあります

yahazukote.JPGyahazukote (2).JPG


コテは薄い角コバの部分と、その下の斜めの部分でできています(画像向かって右側)


この両方がそれぞれのコバの面にしっかりかかるように


靴のコバを加工します。





「矢筈のコテ」というものは売っていなくて


薄い角コバ用のコテを自分で加工してヤハズ用にします。



難しいのは斜めの部分の角度調整です。







で、仕上げた矢筈コバです

yahazu.JPGyahazu (2).JPGyahazu (3).JPGyahazu (4).JPGyahazu (5).JPGyahazu (6).JPG


ちなみに木型と紙型は小笠原シューズでかなり昔から変わらずずっと使い続けられている

とても足入れの良い隠れた優良品です。





この靴、今となってはプチレトロで穏やかな可愛げが魅力なんじゃないでしょうか。





担当 根岸
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2012年10月26日

ゴム底 完成

今日はですね、美味しいものから始めます



実は昨日、次回の靴の打ち合わせと調整でお越しいただいたお客様に



珍しいお菓子をいただきました。




仙台の飴.JPG

これ皆さんご存知です?


僕は初めて見ましたし、初めて食べました。



仙台の伝統的な飴なのだそうです。



とても繊細な飴で、壊れないよう飴の周りにある白い粉(粒々)は緩衝材になっています


しかもその緩衝材はお米が原料とのこと、へ〜凄いなぁ。



また、飴を口に入れると、すーっと溶けていきます。



「これ、甘すぎず軽やかな品の良いお味。」



飴をかじってみたら、飴の繊維の中が空洞といいますかエアーイン



作ることができる季節も寒い時期だけとのことで、貴重ですね。



しかしどうやって作ってるんだろうか?



かなりの歴史の伝統お菓子ですから手作りで、エアーインの飴




生み出した人は凄い。



で肝心な、飴の名前は忘れちゃいましたが…。




貴重なお菓子、ごちそうさまでした。









前回の記事の続きで、ゴム底の靴を完成させました。



ゴム底 (13).JPG

前回は出し縫いまで進みましたので




では、粗いペーパーがかかっているコバを


もっと細かい目のペーパーで整えていきます

gomuzoko (10).JPG

細かいペーパーをセットしました


gomuzoko (11).JPG

「おっかねえ」


やってる作業はペーパーを変えただけで一緒なので


飛ばしまして


出来ました

gomuzoko (12).JPG

向かって左がAfter、右がBefore


画像が粗くて違いがわからねぇ



gomuzoko (13).JPG

ゴム底のコバなので細かいペーパーがすんだら


コテをかけるための面取りをしてしまいます(画像は面取り完了)



gomuzoko (14).JPG

面取りしたらコバゴテをかけます(画像は済み)


といっても革の部分しか変化はないですが



gomuzoko (15).JPG

出し縫いに合わせて目付をしました




さ、ここまで来たら後はヒールです


どんどん行きましょう



gomuzoko.JPG

積上げ材とゴム化粧


今回のゴム化粧は分厚いタイプなので


積み上げは片足2枚で足ります



gomuzoko (2).JPG

積上げのぎん面を削って


gomuzoko (3).JPG

2枚ぐらいの積み上げだったら、先にもう貼り合わせちゃってます


gomuzoko (4).JPG

ゴム化粧のあごのラインをとって


gomuzoko (5).JPG

裏はオワンも削って調整しました


gomuzoko (6).JPG

調整した積み上げはゴム底に接着


gomuzoko (7).JPG

まだこんなに余分がありますから、包丁で切りまわし


gomuzoko (8).JPG

スクリュー釘で固定して


gomuzoko (9).JPG

ハンマーでトントン


ゴム化粧を貼って


ゴム化粧もペーパーでギューンと削り


色塗って、蝋で仕上げたら




gomuzoko (16).JPG

はい、完成


gomuzoko (17).JPG

前も、はい完成



終盤、駆け足でお送りしました 「ゴム底 完成編」





ゴム底はゴム底でそれなりの工夫と手間があるのでした。




担当 根岸

posted by sinando at 18:57| manufacture

2012年10月19日

ゴム底

「何だか最近疲れが抜けないなぁ」


なんて思いながら今朝、通勤のバスを降りました。


いつものバス停近くのコンビニに寄ってお昼御飯にと、


おにぎりとカップラーメンを持ってレジへ





「おにぎりの温めどうなさいますか?」


「いえ、結構です。」


「お箸はご利用ですか?」


「あ、お願いします。」




・・・・・




「あ〜、お腹すいた、そろそろお昼食べよっかね。」


「今日はカップラにおにぎりですから、まあいつものことで。」




「あれ?」


「箸入ってないじゃん、箸。」




「・・・。」





「・・・スプーン入ってた。」





この時期、そろそろ皆さん疲れが出てきてるんすかね。



それとも僕、何か気に障ることしたんでしょうか?



顔?





スプーンでは食べ辛かったです。







さて、久しぶりにゴム底仕様の底付けをしました



九分仕立てのゴム底仕様です



ゴム底.JPG

革底仕様と同様にすくい縫いまで済ませました




次は中物ですね

ゴム底 (2).JPG

中物まで進めたら、


ゴム底の場合はこの段階でウエルトを切りまわして


底の形状をほぼ決めてしまいます



革底の場合でも同様に進めて全然かまいませんけど




ゴム底 (3).JPG

切りまわし完了です




さあ、ここまで来たら後はゴム底を接着です



ゴム底 (4).JPG

ゴム底に接着剤を塗りまして


もちろん靴本体側にも塗っています



で、一旦乾かします



接着面がほぼ乾いたかなというタイミングで

ゴム底 (5).JPG

接着面を電熱器で温めます

ゴム底側も


温めることで一旦乾いた接着面に強い接着力が生まれます




で、くっつけますと

ゴム底 (6).JPG

まだゴム底側に余分なところがありますので



ゴム底 (7).JPG

包丁で切りまわします

コツをつかめば革底より楽ちん


ゴム底 (8).JPG

切れました




さあここからがゴム底の特別工程



包丁で切りまわしたゴム底は断面がガタガタでウエルトと合っていません



それをウエルトとぴったり綺麗に合わせ断面も整えていく作業



フィニッシャーを使ってゴム底をウエルトに合わせ削っていきます




ゴム底 (9).JPG

フィニッシャーに付けた粗めのペーパーです


こいつでゴムの断面を整えていきます




スイッチオン

ゴム底 (10).JPG

「おっかねえ」




最初はおっかなかったですよ、僕も



でも、これも道具ですから使いこなせないと




ゴム底 (11).JPG

ビャーっといきます


手元がくるうので撮影はここまで





慎重に削って

ゴム底 (12).JPG

綺麗になりました







後は出し縫いをかけてもらえばいいんですが


弊社の出し縫いミシンはパワー不足でなんとゴム底が縫えない。




なのでいつもお願いしているところで縫ってもらいました

ゴム底 (13).JPG

綺麗に縫ってもらえた、さすが





この後の工程はまだやってないので近日中に。





担当 根岸
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2012年10月03日

山羊革

毎年のことですが、先日棚卸をしました。



毎日使っている材料の在庫もいちいち数えますからちょっと大変です。




棚卸しのたびに思いますが


小さな靴屋なのにいろんな革を使って靴を作っているんだなと。



いろんな革というのはいろんな動物の革ってことになるんですけど。





で、そういえば久しぶりに甲革の紹介でもと思いまして。




今回は山羊の革です。



山羊の革は子山羊革と大人の山羊革で呼び名が違います。


大人の山羊ってのも変な感じですが、生後6ヶ月以上の山羊らしいです。

「らしい」というのはネットで調べたらそう解説しているものがありましたので


名称は、ゴート(ゴード)です。


ゴード (2).JPG

大きさは70デシぐらいで、厚みはものによって様々ですが1〜1.5mmほどあります


ゴード.JPG

ぎん面には独特のシボがあります



これはまた別の個体ですが
ゴード (4).JPGゴード (3).JPG

同じゴートでも個体によるシボの違いが確認できると思います



人工物ではないのでどんな革でも個体差が生じるのは当たり前で



そういう部分もおもしろいと思うんですけどね。








こちらは子山羊の革です

キッド.JPG

名称は、キッドです。


子山羊なので大きさは30デシくらいで、厚みは1mm弱といったところです



キッド (2).JPG

ぎん面はゴートと違い、うっすらシボ感がありますがツルツルしています

ツルツルなのはなめし方の違いかもしれません(在庫であったのはこのタイプ、スペイン製です)


独特のシボ感をいかしたキッドもあるようですから





山羊革も高級素材のひとつのようです



変わり種で

キッドスエード.JPG

キッドスエード


こちらは特にしなやかで繊細な素材です




指で触れると

キッドスエード (2).JPG

ほら、いかにも繊細な高級素材って雰囲気醸し出してます






あっ、でもこれ実際に良いんですけどね



担当 根岸
posted by sinando at 18:45| manufacture

2012年09月27日

糸口

このところ朝晩めっきり涼しくなりましたね。


暑さに慣れてたので寒く感じるくらいです。




さてさて、今日は縫い物をするときの糸口の作り方をちょっと紹介します。



手製靴を作るときに使う糸は麻糸が多いのですが


製甲などではナイロン糸を使うこともあります。




どんな糸でも縫いものには糸先に針をつけなければ縫えないので


針をつけるための糸口の加工をします。




ほとんどの場合、太い糸を糸よりも細い針につけるので


糸口に向かってだんだん細くなるように加工します。




ちょうど麻糸とナイロン糸を使った製甲の作業をしましたので画像と一緒に



糸口.JPG

スキンステッチのライトアングルとパラレルを使ったローファーの作業


縫うための下穴をあけた状態です





糸口 (2).JPG

まず、パラレルには4本縒りの麻糸を使いました

そのままの糸口では太すぎて針につけられないので




糸口 (3).JPG

先の方だけ縒りをほどきますと単糸が4本になります

この4本の単糸を更に先の方だけ繊維をばらします



糸口 (4).JPG

単糸といってもいくつもの麻繊維を1本に縒った状態なので

その先だけを繊維状に縒りをほどいて細い糸先を作ります




糸口 (5).JPG

ほどいた糸先にチャンを付けてまとめると1本の細い糸口になります




糸口 (6).JPG

糸口を加工したことで細い金針の針穴に麻糸をつけることができました



糸口 (7).JPG

縫うとこんな感じです





ちなみに、麻糸の細い糸口を作る作業に刃物等は必要なく



手で麻糸の縒りを逆回転にほどくことを繰り返すだけでできちゃいます。




慣れると何てことない作業です






続いて、ライトアングル縫いに使っているナイロン糸です

糸口 (8).JPG

これは3本縒りで出来ています

やはり最初の糸口はかなり太い




糸口 (9).JPG

麻糸の時と同じように縒りをほどいてまず3本に


このナイロン糸の場合は3本の単糸に見えますが


この単糸はさらに極細の単糸4本で縒ってある状態です



糸口 (10).JPG

ナイロン糸の場合、単糸3本の縒りをさらに極細単糸12本の状態までほどくことはしないのですが試しにほどいてみました




糸口 (11).JPG

ナイロン糸は3本の状態までほどいたら

ガラスを使ってナイロン繊維を漉いて細くしていきます




糸口 (12).JPG

ちから加減をしないとナイロン繊維が太いまま切れてしまうので

少しずつ少しずつです




糸口 (13).JPG

麻糸と同様にチャンでまとめると細い糸口の出来上がりです



糸口 (14).JPG

こちらも細い金針の針穴を通すことができました






糸口 (15).JPG

これで縫い上がりです







糸一つとっても、じつは地味に加工しないと使えないという


手製靴ってそんな地味な作業の繰り返しだったりします









担当 根岸
posted by sinando at 19:09| manufacture

2012年08月30日

丸コバで仕上げてみました

先日、浅草に材料などを探しに行った時

いつものようにレンタル自転車を借りようと駅近の駐輪場に行くと



Can you speak English?


って外国人の方に質問されました。

(その方、「私は外国人です」って日本語でおっしゃってましたから。)




わたくし、もちろん英語は喋れませんので、


「えっ、ごめんなさい英語は喋れないです。」と日本語で答えました。



どうやら駐輪場の係員さんと意思疎通がうまくいかないようで

困っていたところにわたくしが参上したかたちのようです。




英語は喋れませんが、日本語はそこそこ使ってきましたので


その外国人の方のカタコトの日本語と、

僕のそこそこの日本語で問題解決に挑んでみました。


ふむふむ


要は、

「泊まっている宿で借りてきた自転車を駐輪場に預けて、地下鉄で六本木にいきたい。」

のですね。



駐輪場の係員さんとうまく話がかみ合わなかったのは


係員さんは、外国人の方が別の駐輪場で借りてきたレンタル自転車を、関係ないこの駐輪場に返却しようとしているって理解のしかただったようです。



外国人の方は普通に駐輪場として自転車を預けたいようですよ、と係員の方に説明して一件落着。



ニホンゴダケデ、モンダイカイケツデキマシタ









さてお仕事、今後のためにもいろいろ試してみたいことをちょっとずつやってみてます



マッケイの靴で全周丸コバというのをやってみました。




今回のは押縁はまわさず本底だけで丸コバを作りました。




○コバ.JPG
丸コバに必要な分だけ残して包丁で本底を切りまわします




○コバ (2).JPG
そうしましたらこんな状態で、包丁で大まかな形出しをして




○コバ (3).JPG
これ、面ヤスリです



○コバ (4).JPG
で、キワを均していきます



○コバ (5).JPG
続いて、丸面をきやすりで均します

○コバ (6).JPG
指をガイドにして甲革を傷つけないように


画像はマスキングしてありませんが通常はします


○コバ (7).JPG

コバは丸い形に均してしまえばあとは角コバと一緒の工程で



ここから更に、ガラス、サンドペーパーで仕上げていき





丸コバゴテでギュッとしめてやりますと

○コバ (8).JPG

いっちょあがり




担当 根岸
posted by sinando at 19:03| manufacture

2012年08月21日

隠れていたんだなぁ

8月も後半ですって、今年はどんどん時間が過ぎていく感覚です。



先日、休みを利用して長野の実家に一泊で帰省してきました。



東京に比べたら長野は朝晩涼しいので(実家の周りは田畑ばかりですし)



一泊でしたけどよく身体を休められた気がします。




ただ道中の車の中は温室状態で、我が家の車は炎天下ではエアコンがほぼ効きません。



僕はうちわでパタパタ、お茶グビグビでなんとか過ごしていましたが


助手席の家内様は「車、あつーっ」っていいながら


出発するとすぐに「おかしい、おかしい、どこからか麻酔銃で撃たれた」といって


道中、ほぼ寝てます。




こちらにしてみればよくこの暑さの中で寝られるもんだと感心しますが。









さて、お盆のお休みも会社はお休みでしたが

青木君も僕も作業の遅れを挽回すべくほとんど仕事して過ぎちゃいました。


ブツブツいいながらも青木君はよくやってくれて助かります。




そうそう、靴の話ですね


スエードの裁断をしていて「はっ」としました。


スエードは革の床面を綺麗に起毛してあります


ですので、床面が表になっている革です



通常のぎん面が表の革を裁断するときととはちょっと違う注意点があるのですが


うっかり忘れていつものように裁断してしまったのです。



基本中の基本、キズの確認



そんなの普通忘れる?キズの確認なんて忘れようがないでしょうに…





もちろんそりゃ忘れませんですよ

スエードの.JPG

ほら、こうやってチェックしてましたから




ですが、スエードのやっかいなとこ


一見、キズなんて見当たらないところ
スエードの (2).JPG

これだったらここに紙型のせたくなっちゃいますよね




おっとあぶねえ

スエードの (3).JPG


そうなんです、スエードは引っ張ることで隠れていたキズが現れることが多いのです



靴は革を引っ張って作りますから



これを注意しないといけなかったのです。





「うわー、もう裁断しちゃったしなー」で、


恐る恐る裁断済みの革を引っ張ってみました



一つだけど真ん中にキズがあらわれるものがありましたが


幸い、一つだけの交換ですみました。






ということで、スエードの裁断は事前に引っ張って確認しましょう



そこには血筋のキズが隠れているかもです



銀ペンも消えにくいし





しっかりしてくださいよ、根岸さん。



担当 根岸
posted by sinando at 19:20| manufacture

2012年08月09日

貼りもの

今日は比較的湿度が低くていくらかすごしやすかったこちら田無です。



東京の蒸し暑さは人間もしんどいですが


在庫の革にカビが発生しないかと心配になります。


今のところ大丈夫ですけど。





今日は小笠原シューズで木型調整の貼りもの等に使っている材料を。





これです
牛ヌメ.JPG

いわゆる牛のヌメ革ですね



これは材料屋さんに硬さや厚み指定をして加工してもらっています。
牛ヌメ (2).JPG



木型などに貼りものをする場合


本底に使うベンズで本底には使えないような部分を流用したりすることが多いと思うのですが


うちは専用にヌメ革を使っています



ヌメ革ですから貼りものに使うにはもったいないくらいのいいお値段がいたしますが



硬さや大きさを自在に調整できる点でも



作業のしやすさがだいぶ違ってきますのでこちらを採用です。





貼りものだけでなくヌメ革は便利でいろんなことに使えますし






一口に革といっても色んなものを使うので


靴屋さんやってると奥深くておもしろいんです。





牛ヌメ (3).JPG




小笠原シューズ

お盆休み 8月11日〜8月16日

よろしくお願いします


担当 根岸
posted by sinando at 18:42| manufacture

2012年06月29日

シナンドの仮靴

またご無沙汰してしまいました。



今月は何だかいろいろなことが重なってちょっとくたびれました。







このところの私といえば

午前中は製甲関連の段取りをして、

午後は木型や底付の仕事、

帰宅して紙型作業


なんとも靴屋さんらしい生活で息が抜けません、


いえいえ充実しています。






青木君には

「根岸さんこのごろ靴作ってないよね。」

と言われていますが(実際に底付をあげられる数は激減してまして)


ちゃんと靴屋さんの仕事はしてますよっての。




つくづくうちは皆さんの力で助けられてまわってると感謝しております。












シナンドの注文靴では仮縫いの最終段階まできましたら


マッケイ縫いをかけた仮靴を作って


数週間ほど日常生活の中で普段使いの試し履きをお願いしています。



それをすることで仮縫い時の短時間だけの足入れではあらわれなかった


不具合がわかることがあります。


むしろ不具合があらわれてくることの方が多いです



そんなの仮縫いで判断できないおまえが未熟で腕が悪いだけだといわれてしまえば、


ごもっともでございますが



完成した本番の靴に不具合があらわれたら


その修繕はかなりの大仕事になります




お客様、出来上がった靴、製造した私ども、すべてに負担がかかってしまうので


なるべくそうはならない方法を、と考えて今は取り組んでいます。





でも他にだってきっといい方法があるはずです、

あくまで仮靴なので本番の靴とは製法や材料の質が異なりますし

仮靴に不具合があらわれたときは

1から木型を作りなおす場合だってあります。

そんなときは納期も伸びてしまいますし、

また何度も仮縫いに足を運んでいただくことになってしまいます。



ただ今は僕の考えでこの方法に取り組ませてもらってます。




シナンドのこのやり方にお付き合いいただけているお客様方に感謝して


少しでもご満足いただける靴を納められるようにと日々精進してまいります。






かりぐつ.JPG
こんな感じで仮靴




最後なんだかかたい内容になってしまいました



担当 根岸
posted by sinando at 19:13| manufacture

2012年06月16日

針を増やしたら

きょうは一日雨模様、梅雨ですもんね。


これからの季節、仕舞いっぱなしの革靴はカビに注意です。


あっ、と思った方は気づいた時に風通しの良いところに引っ張り出して


お手入れしてあげてください。






自宅のパソコンがとうとう壊れてしまいました。


以前から怪しい動きをしていたので


だましだまし、そーっと使っていたのですが



突然、sorry みたいな見たこともないメッセージがあらわれ


それ以降、彼は起動する気力・体力を失ってしまったようです。



古いパソコンなのに使い方もろくに知らない主にこき使われていたのだから


疲れてしまったのでしょう、そろそろ休ませてあげようと思います。



こちらこそ、すまなかったよ。




お金もないのでしばらくはパソコン無しで過ごすことになります。




ますます浮世離れしてしまいそうな…。










さて、この頃僕が一所懸命やっている作業はというと全般ですけど



スキンステッチのライトアングルモカと爪先のパラレル縫いを集中してやってます



ちょっと手間と技術を要する手縫いの作業



普段あまりやりつけないので


感覚をつかむまで練習しまして、一気に集中して取り組んでます。




これまでは種類の違うスキンステッチも共通した1本の針を使って


手の使い方を変えてこなしていたのですが


ちょっと作業数が多いと手の負担が大きくなって


あちこち疲れて痛くなっちゃうなあと。




じゃあ効率も考えてそれぞれ専用の針を作った方が良いか





ということで針を作って2本に増やしました

スキンステッチ針.JPG


どっちがどっち、どっちでもいいか



柄が綺麗な方が新しく作った針です



これも使いながらもうちょっと使いやすく加工しないと完成形にならないですけど






まだまだ終わりません

スキンステッチ針 (2).JPG

道のりは長い





担当 根岸
posted by sinando at 17:55| manufacture