2012年05月19日

コードバンの縫い割りは


どうも週1記事ペースになってしまっております。




やることなすこと押せ押せで思い通りに事は運ばないもんですね。







昨晩は久しぶりに青木君を誘って、といいますか強制的に


田無でお酒を飲みました。




「絶対に今日は仕事の話はしないから!」と強めに宣言して



僕の身体に巣くっているであろう邪気の発散に付き合ってもらいました。




まあ結局、後半は仕事の話をしていました。



だって青木君が仕事のこと聞いてくっからっ…。





ですので本日は身も心もスッキリ発散された純白の根岸です。









久しぶりにコードバンの靴の底付けに青木君がかかっておます。



コードバンは線維の方向が揃っていますので


つり込み時に下手に負担ばかり掛けると線維の方向性で


ビリっと一気に裂けたりすることがあります。


そのことを頭に置いて作業しないと、ですね。





そんな特徴のあるコードバンですから靴にする場合


素材の良さを生かすも殺すも培った技術が大切だと感じます。




一つ例を挙げますと

コードバンでの踵の縫い割りは他の革での場合と構造を変えています


コード縫い割.JPG


そもそもコードバンの靴で踵に縫い割りがある靴ってあまり見かけないかもしれませんね



これは普通の縫い割りとは手間が違いますから



コードバンの特徴を加味して小笠原シューズでは昔からこの方法でやっています




靴に仕上がったときの見た目も他には無いものですし面白く仕上がります。







この方法になった理由ですが、昔日本で手に入ったコードバンはものすごく硬かったそうです。



なので、通常の縫い割りの方法だと革の硬さに負けて綺麗な曲線が出せなかったと



そこで先人たちの知恵から考え出された方法がこれ。


これで強度も確保されています。





今はとてもしなやかなコードバンが手に入るようになったので


じつはこの縫い割りでなくても大丈夫のようですね。



でもせっかくコードバンの靴にはまった意匠だと思いますので、これからもうちはこれでいきます。







担当 根岸
posted by sinando at 17:53| manufacture

2012年04月28日

形を確認するとき


木型のあたまの形をだしていく時には



革などで貼りものをして削っていくことがよくあるのですが



プラスチックと革の色が違うため



そのままで見ていると靴にした時の形がイメージしにくい場合があります。





特にあたまの部分には靴にした時に先芯が入りますのでその分も考慮しないといけません





そんなときは木型に柔らかい革を被せて見るとわかりやすくなります。







こういうことです




アタマの形.JPG
これは既成木型で貼りものをしていない木型ですが


注文靴の木型や既成のモデル木型をおこすときなどは


貼りものをして形をだします






アタマの形 (2).JPG
柔らかい革(僕はキョンを使っています)






アタマの形 (3).JPG
木型に被せて添うように引っ張ると


色が一色になってわかりやすいのです




貼りものが出っ張り過ぎていたりとか、こうするとすぐにわかります










もう4月も終わりですね。



この1ヶ月、何をやっていたのかよくわからない感じで過ぎてしまいました。






靴屋さんて靴を作ること以外にもたくさんやることがあるんですね、いまごろ知りました。




何だかいまは雑用係みたいですがその雑用が大事なんですよね




さてさて、簿記ってどうやって勉強するんでしょう。


担当 根岸
posted by sinando at 19:23| manufacture

2012年04月17日

ボロネーゼ製法を教わる

靴屋をやっているとつくづく思い知らされます


人間の足と靴というものは本当に難しいものだなって




このことに関して書き始めてしまうと相当長くなって、結局結論が出せないので書きませんが



いま取り組んでいる事例をひとつ




注文靴のお客様でとても足が敏感な方がいらっしゃいます


足を触ると足裏の肉がとても柔らかく薄い感じがしました


甲も薄く、すぐに骨を感じるような足です





仮縫いの中で足裏の敏感さを象徴するような感想も頂戴しました、


「歩いているとき中底とライニングの境目が気になってしまいます。」



自分の足裏の感覚ではそこまで感じたことがありませんでしたし


他のお客様からも伺ったことが無い感想だったので驚きました。








これまで何度も仮縫いを重ね木型の形はまとまってきたのですが



どうしても解消されない点がありました。



それは歩くときに足裏が感じる地面からの突き上げ感。




これには参りました



僕らが作っている革靴はスニーカーなどと比較されると


どうがんばってもクッション性には乏しい面があります


それをご理解いただいたうえで


これまでの仮縫いでも中物の素材を厚くしたり、半ゴムソールを組み合わせてみたり


全敷きを入れてクッション性のインソールを作ってみたりと



革靴として考えられるクッション性を探ってみましたが



これでいきましょうという答えが見つからずにここまできてしまいました





そんないきさつを相談役に話している中でひとつアドバイスをいただきました




ボロネーゼ製法



ボロネーゼ製法というのはマッケイ製法の変形のようなもの?で



靴の前半分に中底が無いような構造のマッケイ縫いをかけた靴?






ボロネーゼ (3).JPGボロネーゼ (2).JPG
前半分の中底の無い部分は裏革が袋縫いされている状態で裏革が中底の役割を兼ねる




説明はなんだかややこしいのですが


ボロネーゼの靴はとにかく足当たりがソフトで返りがよいのです


前半分には中底がありませんから気になる中底と裏革の境目も存在しません




ボロネーゼ.JPG

作り方は相談役に教わりながら習得していきます



相談役の経験からやりやすいように改良されたボロネーゼ製法です






このボロネーゼ製法に、よりクッション性を加味した仮靴を作ってみます





どうかこれがうまくいきますように











これでダメだったら僕はもうネタ切れかなぁ


担当 根岸
posted by sinando at 23:51| manufacture

2012年03月20日

わげさですくい縫い(根岸編)

こんにちは。


今日はいいお天気でしたね、


せっかくのお天気でもったいなかったですけど青木君と顔をつき合わせて本日もお仕事です。






少し前から僕の担当することが底付けと木型以外にも分野が広がりまして


毎日のように底付けをするということがなくなってきました


そんな中でしたので底周りの記事もご無沙汰で…





きょうは久しぶりに、すくい縫いの時のわげさの使い方を。



わげさは以前にも記事にしましたが



皆さん自分の体に合わせて使いやすく自作します



使い方もこれまた工夫していろんな使い方をします




ですから、こう使うという基本的なことを覚えたら


後は使いやすいように使いこなせばいいんだとおもってます





何かの役に立つかわかりませんが

わげさを使ってのすくい縫い(根岸編)です。



わ.JPG
僕のわげさです



わ (2).JPG
まず左足の足裏に掛けます



わ (3).JPG
足裏に掛けた状態で、太腿にも掛けます



わ (4).JPG
太腿とわげさの間に靴を差し込み、左足はわげさがつっぱって靴を固定できるように力を入れ踏ん張ります。

右膝は靴の下に差し込み、靴を固定できるよう補助的に使います。



わ (5).JPG
わ (6).JPG
靴さえ固定できれば、すくい縫いをしていくだけです。



わ (7).JPG
わ (8).JPGわ (9).JPG
縫い進むのに合わせてわげさの位置を入れ替えていきます



わ (10).JPG
爪先付近まで来たら一旦わげさを太腿から外し




わ (11).JPG
わげさにひとひねり加えて輪を作り



わ (12).JPG
その輪に靴を差し込んで両膝付近の上で靴を固定します

この時も左足裏に掛けたわげさを踏ん張ることで固定できます



わ (13).JPG
爪先さえ通過してしまえばあとは靴の向きを入れ替え、同じように縫い進むだけです




わ (14).JPGわ (15).JPGわ (16).JPG



わ (17).JPG
このように縫い上がります。



重要なのは靴をいかに力強く固定するか、ですから


最後まで踏ん張っている左足の使い方です。



あと僕はイスの高さも重要だと感じますので、


すくい縫いの時はイスの高さの調整をしています。

(イスの高さを合わせることで疲労度が全然違う気がします)




小笠原シューズで何度も言われたことですが


何事も慣れです、


僕もはじめは上手く固定できずに足がつったり筋肉痛になったりしました



自分の体に合わせた使いかができるようになれば何てことない作業になりますので



あきらめないで





あくまですくい縫い(根岸編)ですので

担当 根岸
posted by sinando at 17:01| manufacture

2012年03月14日

社長の背中から

でかく間隔があいてしまいました。



パソコンに向かう時間が、後回し後回しになってしまいこのありさまです。





加えて、もうここ数年は毎年のことで覚悟していますが


花粉症、はじまっております。


今年は花粉の飛ぶ量は去年に比べ「少なめ」ってラジオではいってましたが


もう僕なんか、花粉の量は関係ない身体なんでしょうね。


「症状が出てから耳鼻科に駆け込んでも遅いんだって」


と毎年言われてる気がしますが


今年も症状が出てから駆け込み、


4時間待ちの診察で「根岸さん、重症ですよ」とお墨付きを頂戴してまいりました。





青木君と僕だけが重症の花粉症で、小笠原の先輩方は誰一人花粉症ではありません。





さてさて話は変わりますが


先日、社長が背中を丸くして何かゴソゴソやってると思ったら


モカ縫いを始めていました。


それも袋モカのモカ縫いです。



今、袋モカの製品は奥山さんが底付とモカ縫いを担当しています。



今回社長がモカ縫い始めたものは袋モカのサンプルの靴です。



このサンプル靴は僕が仕上げなきゃいけないんだと思ってたので
(奥山さんは製品のほうで手が回らないので)


逆づりだけしておいたのですが


モカ縫いを社長がやってくれました。



よくよく聞いてみましたら、

昔の製造屋は袋モカの靴は逆づりまでは底付士がやって

その後のモカ縫いは製甲士がやっていたそうです。


ですから製甲士の社長も袋モカのモカ縫いは散々やってきたとのこと


奥山さんはモカ縫いも器用に縫えるから、小笠原ではモカ縫いも担当するようになったみたいです





社長の製甲士の血が騒いで久しぶりに縫ってみるかって気持ちになったんでしょうか?



か、根岸のへなちょこモカ縫いじゃ時間ばっかかかってしょうがねえと判断されたのかもです。









社長の邪魔をしないように後ろからこっそり撮影してみました。


久しぶりとはいえ体の使い方と手元の動きは

縫い進むにつれ沁みついた感覚は戻ってくるようにみえました。

社長の背中.JPG社長の背中 (2).JPG社長の背中 (3).JPG社長の背中 (4).JPG社長の背中 (5).JPG社長の背中 (6).JPG社長の背中 (7).JPG

画像だけじゃ動きがわかんない


こういうのは動画で撮れって話ですよね。






担当 根岸
posted by sinando at 18:28| manufacture

2012年02月25日

木型のあたま

「木型のあたま」って木型のつま先のことなんですけど、他所ではそう呼ばないのかな?


僕たちの作っている紳士靴のつま先部分には


実足長とは別に余剰部分があります。


その余剰部分の長さを「捨て寸」と言い


「捨て寸」部分には通常足指は入らず、靴の内部では空間になっています。


何も入らない空間部分なら必要無いんじゃないかと思いますが


その捨て寸が紳士靴の形やバランス、見た目の美しさを表現するのに一役かっているのです。




捨て寸に決まりはないですが、極端に長かったり短かったりはまず歩きにくいと思います。




日本の年代の古い木型は捨て寸が短いものが多かったですね

22mm〜25mm あたりが主流


最近のものでは 25mm〜30mm ぐらいでしょうか


時代とともに流行もありますので何とも言えません。




木型のあたまは捨て寸の設定だけではなく、形をだすことが難しいです



注文靴の場合はその人の足型との関わりもありますから、特にです。




靴の爪先部分には先芯も入りますから、


その厚みも考慮して木型のあたまの形を出さないと


靴になったとき可笑しなものになっちゃいます。笑えませんけど




同じ木型を使っても製法で見え方が変わったりしますし


靴のデザイン、甲革の種類、色、磨き方


それぞれ影響しあっての1足の靴ですから。







で、自分でイメージした木型のあたまを


こんな感じで革で盛ったところから
木型のあたま (2).JPG木型のあたま.JPG

僕は形を出していきます。





担当 根岸
posted by sinando at 15:34| manufacture

2012年02月18日

あなぼこ

今日は久々に道具のご紹介なのですが


あまり使いこなせていないといいますか


僕はほとんど使っていません。




「穴ぼこ」という道具




姿は
穴ぼこ.JPG


木材で出来ていて

サイズは、縦130mm × 横220mm × 厚35mm

真ん中になだらかな穴ぼこがあいています







主な用途は、平らな中底や本底に曲線のクセをつける



使い方は、穴ぼこの穴に底材をあてがい上から軽くハンマーで叩きます
穴ぼこ (2).JPG



すると叩かれた部分はまるくクセがつく
穴ぼこ (3).JPG



じゃ、何で底材にまるくクセ付けする必要があるかといいますと


手製靴の底面は複雑な曲線を描いていて、と大げさな表現ですが


そのあらゆる底面の曲線に底材を添わせやすくするためです。


穴ぼこを使ってクセ付けしたってぴったり添うわけじゃありませんが




穴ぼこ (4).JPG穴ぼこ (5).JPG



とまあ、後は何でも使いようですかね。




僕は仮縫いの底付の時にだけ本底をポンポン叩いて使ってます。



奥山さんは自分の座っているイスの高さ調整に穴ぼこ自体を使っています。



青木君に至っては穴ぼこを所有していません。




おおらかな道具ですね








担当 根岸
posted by sinando at 17:48| manufacture

2012年02月09日

へびもか

そんな名称のモカ縫い知りませんでした



ヘビモカ



モカ縫いした形状がヘビに似ているからでしょうね、きっと




その形状のモカ縫いはわりと見かけるものだと思います





ただそれがこんなに手間がかかるものだとは…




お取引先様より新作としての依頼を受けサンプルに取り組んでいましたが


なかなか全体のデザインバランスをまとめていくのに手間取っていました



やっと、こんなデザインでどうだろうという段階にきて




このデザインの肝となる特徴的なモカ縫い



自分の頭の中ではこんな構造だろうなと想定して紙型を起こしました




社長に

「こんな感じで紙型起こしてみたんですが」

と見てもらうと





「根岸君、これだとヘビモカにならないよ」





「…、何ですか?ヘビモカって?」






ということで、初めてその名称を知り、その構造を教えてもらいました。







一般的にヘビモカと呼ばれているのかはわかりませんが


その形状のモカ縫いは皆さんもどこかで目にしたことがあると思います




社長の話によると、ヘビモカのやり方は誰かに教わったわけではないので


おそらくほかのやり方もあるだろうけど、ということでした。


僕が今回やったものは社長のやり方です





ヘビモカ.JPG
ここからスタートです


モカ部分と土台(下の部分)はそれぞれ独立して作ってあります


それを接着剤でヘビモカの縫いを施すのにちょうどの位置に仮止めしています



ちょうどってのが説明しづらいですが


裏から見ると
ヘビモカ (2).JPG
こんな感じの位置です




これを木型に仮づりして手縫いしていきます

ヘビモカ (3).JPG


モカのほうにはあらかじめ穴のあたりをつけてありますが



その平行したあたりの間隔内部に土台部を掬って包み込みながら縫い進めていく



言葉にすると訳わからないですね




ヘビモカ (4).JPG
わげさで脚に固定して縫います



ヘビモカ (5).JPG
南京針を加工したモカ縫い針で


モカのあたりを拾いながら下の土台部をモカ縫いの中に納めるように均一に掬っていく


すると特徴的な太いモカが出来上がっていきます
ヘビモカ (6).JPG
金針と麻糸で綾をかけながら縫い進めて



ヘビモカ (7).JPG
つま先のカーブはとくにチカラ加減して

ヘビモカの形状がほかと揃う様に締めていきます





ヘビモカ (8).JPG
縫いあがりです



で、これで終わりではないんです


ヘビモカ (9).JPG
ご覧いただけるようにモカ縫いの横にちょっと革が余ってますよね


その部分を市きりという道具でさらっていきます
ヘビモカ (10).JPG
こんな感じで



ヘビモカ (11).JPG
これでやっとヘビモカの完成です





これだいぶ省いてますがなかなかの手間なんです、


といいますかこの構造で作っていくのがなかなかの骨です






まだまだ僕らの知らない靴の仕事、


いっぱいあるんですよね






これからは鍵をかけっぱなしのベテラン勢の引き出しを

少しでもこじ開けられるような刺激ある靴作りも取り組んでいかねばと

感じている今日この頃でございます






担当 根岸
posted by sinando at 23:06| manufacture

2012年02月01日

左右の木型で

またしても間隔があいてしまいました。



もう言い訳もできませんです。





このところは注文靴の木型⇒紙型⇒仮縫い、


既成靴の紙型⇒サンプル に追いかけられ、尻に火がついております。




どの仕事も

「オレ、もうそれ掴んじゃってっから。」

の状態ではなく


やっては「アー、ここがかぁ。」「なんでこうなっちゃうんだよぅ。」


で、やり直しやり直し。


社長に見せてやり直し。





なかなか思い通りになんかいかないです。



「皆さんはどうやってんだろか?」なんて







さて、ちょっと前にやりました注文靴の仮縫い前の出来事



まず足型から木型をおこしまして



続いてご注文のデザインに合わせて紙型をおこし、



ちなみに注文靴の木型でもよほど左右で形や寸法に違いがなければ



左足の木型を使って左右共用の紙型をおこしています



その紙型で仮縫い用の製甲をあげて仮縫い用の靴を作ります。





この仮縫い用の製甲をつり込んでみた時点で



左右の紙型で微調整した方が良い部分などがわかります。



ので、それを本靴用の紙型に反映させていきます。






で、先程のつづきですが


紙型をおこしたあと仮縫い用の製甲があがりまして


つり込んでみたら


「何これ?右足だけが異常につりにくい。」



そうはいっても今までこんなことありませんでしたから



「左はつれるのに右だけなんだ?こんなになんだ?」



で頭ん中いっぱいになりました



が、全部自分の仕業ですから



「よし、落ち着いて、落ち着いて。」





とまあいろいろ木型の寸法から形から

紙型と製甲があっているのかなどなど検証しましたが




あれ、まてよ一つ心当たりが




そういえば紙型をおこすときに、今回初めて試してみたことがありました




自分で仮製甲したときはいけそうだったのでそのまま進んじゃったんです




あれはきっと間違ったやり方だったんですね





あーあ




自分で仮製甲やったときの検証が足んなかったってことです



反省してもう一回、紙型からやり直します。




担当 根岸
posted by sinando at 19:23| manufacture

2012年01月19日

甲ベルトの位置決め

通常、製甲における各パーツの位置はそのデザインから紙型上で設定しています。



ですから紙型通りに製甲を進めていけば出来上がったアッパーは



難なくつり込め、靴として仕上がっていくはずです。





でもまれに紙型上では位置決めしないやり方で作っていくことがあります。





OEMの既成靴で最近取り掛かっている靴がその方法でやっています。



デザインはセンターエラスティックのスリッポンなのですが


甲ベルトかな?パーツの名称はよくわかりません


の位置は紙型上では決めていません



じゃあどうやって位置決めして製甲を仕上げるかといいますと




甲ベルトを取り付けること以外の仕事をすべて完了させたアッパーを木型に仮づりして

甲ベルト.JPG

こんな感じです



この仮づりのアッパーにデザイン通りにちょうどはまる位置に



目算で甲ベルトを位置決めします





甲ベルトは紙型上でちょうどよいであろう形より大きめ(長め)に作っておき



実際に仮づりのアッパーに沿わせてみて



余計な部分をカットして形を決めます




甲ベルト (2).JPG

大きめ(長め)に作ったベルトの



余分をカット

甲ベルト (3).JPG


甲ベルト (4).JPG



ちょうど良く調整した甲ベルトを



先ほど決めた位置にのりで仮止めします


甲ベルト (5).JPG甲ベルト (6).JPG


この後は仮づりをはずし


甲ベルトをミシンで縫い付けてアッパーの完成です




こんな方法は特殊で既製品としては手間のかかる方法なのですが



この後の底付けのつりこみ時にも甲革に余計な負担をかけませんし



何よりこの一手間でその後の工程が完成までスムーズに進めていけます。






紙型上でうんうん頭を悩ませているよりも


実は手を使って作業してみたほうが出口は近かったりするんですね。




柔らかくいきましょう、何事も。





ねっ、根岸さん。



担当 根岸
posted by sinando at 23:48| manufacture

2011年12月17日

なんせ古いもんで

このところ九分仕立て用の出し縫いミシンの調子が悪く

社長がコツコツと調整しながら出しを縫っているような状態が続いています。



年に何回かこんなことが起こるんですよね

古い機械ですから仕方がないのでしょうけど

機械屋さんも手を焼く代物ですから、困ったなーって。



今朝、僕がマッケイ縫いのミシンでマッケイ縫いをかけていたら

上糸が針にかからなくなる症状がでました。




僕もマッケイミシンにはだいぶ慣れてきて

多少の不具合は対応できるようになってきましたが

今朝のは何だかよくわからず

片足はスムーズに縫えていましたし

特に何も変わっていないはずなんだけどなー?


で、あれこれ30分位いじって答え出ず



こんな時は試しに針を新しいのに替えてみるか、


で、直りました。


付いてた針と新しい針を見比べてみましたが、一緒なんです。


何それって感じです、不思議。





このところ連鎖的に機械類の不調が続きますよね、ってところに


また別のが壊れてしまいました。




OEMの靴で小笠原シューズが作った靴の革本底には箔押しをするのですが



その箔押しをする機械が壊れてしまいました。

箔押し (2).JPG

機械といっても刻印を熱してペダルを足で踏んで本底に押すという単純なもの



その刻印を熱する部分が壊れました。




近所の電気屋さんにみてもらい故障個所はわかりましたが


さてまたこの古い機械、もう同じ部品がないんですよね


もう仕方がないので似たような部品を手配して

箔押し.JPG

なんとか取り付けてもらうことができました。





この刻印ももう何十年とずっと使ってきたものです
箔押し (3).JPG



この図体の大きさで
箔押し (4).JPG

ちっちゃい刻印を箔押しするだけです





おもしろい。



箔押し (5).JPG





どうか、もうなにも壊れないでください。


担当 根岸
posted by sinando at 17:08| manufacture

2011年11月24日

いろんな靴紐

靴紐って気にしますか?




靴屋なので靴紐をあつかう機会は多いのですけれど


製造屋として既成の靴を納めている場合は


ハトメの数で長さが違う靴紐をとりつけるぐらいで


目にする靴紐の種類って意外と少ないんです。





συναντω での注文靴をはじめて


その靴に合わせた靴紐を見つけるって


あれ?意外と難儀するぞって。





靴の資材屋さんに行ってもイメージしている靴紐が見つからず


じゃあってことで、


いろんなつてで靴紐に限らず上質な紐を扱っていそうなところを教えてもらったり


ネットでも探しましたけど



なかなか上質な靴紐を探すのって大変です。





以前、社長に相談した時も


「昔は結構良い靴紐あったんだけどなぁ。」

「そういうとこはみんなもうやめちゃったから。」



なんておっしゃってたので


今無いんじゃあ、今手に入る中で探すしかないなあって






そんななかでつてで教えてもらった靴紐屋さん、


靴紐の両端ってプラスチック的なフィルムか金属なんかで


ハトメの穴を通しやすく加工してありますよね


その加工も紐持ち込みでも引き受けていただけるとのことで


注文靴のときはお願いしよって考えてました。







で、「近々注文靴の納品もあるので、靴紐お願いしに行ってきます」


って、社長に話したら


「昔の靴紐だけどこんなのもあるよ」


って、社長!


「えっ、こんなに良い紐あるじゃないですか。」


「あるけど長さが合わないだろ」


「それ、加工してもらえるんですよ」









ってことで、種類も長さも色もバラバラですが


紐 (2).JPG紐 (3).JPG紐 (4).JPG


συναντω 注文靴用の靴紐はしばらく心配ないかもというぐらい昔の靴紐ありました。




紐 (5).JPG

中にはこんな朱色みたいな絹の靴紐も







ちょっと、

もっと早く教えて下さいよ、社長。




担当 根岸
posted by sinando at 19:21| manufacture

2011年11月19日

泣きたくなった

「あはは、やってしまった。」


なんて、あの時は笑えませんでした。









OEMでのお仕事で新作のサンプル靴を製作。



通常、こういったサンプルは 25.0p のサイズで製作します。





日本人が履く靴の中心的なサイズということなのでしょうか?





お取引様のサンプル検討のうえでGOサインが出ましたら



我ら製造屋はサイズ展開へと進むわけです。




そこで必要となるのは紙型のグレーディングというサイズごとの紙型おこしです。






これまで小笠原シューズでは紙型のグレーディングは専門業者さんにお願いしていました。






ですが、これからはパソコンを使ってやってみましょうかと。







とは言え、自分でサイズ展開するのは初めてでございまして





製靴学校で教わったグレーディングの方法を応用してやってみます。






遠い記憶を呼び起こしながらパソコンでなんとか全サイズを作製。




印刷して職場で紙型の切り出し。






「やっと全部できましたっ。」





と、ここまでは順調だったんです。






さて、片付けますかと紙型をまとめていたら



「あれ?」




「あれっ?なんだ?」




「内・外が微妙に合ってない?」






「・・・たらーっ(汗)。」






ここにいたるまで試行錯誤、実は結構な時間を費やしていましたので



何でこんななっちゃったの?



泣きたくなりました。







ただもう時間がない、落ち込んでる暇もないということで




なぜだ?なぜだ?とパソコンで微妙なズレの原因を探ってみると





「あれ?パソコンの中ではちゃんと合ってますよ。」




印刷しても、あれ?合ってますよ。






結局、理由はわからないままですが



全部印刷をやり直したら正しい紙型ができました





一体なんだったんでしょう?






原因不明な点が気にはなりますが


解決できるほどパソコンの知識がございませんので




時にはこんなことも起こるのだと



これからは頭の片隅に置いて注意深く作業していきなさいの教訓でしょうか







なんとも一人で大騒ぎの出来事でした。




gd.JPGGD.JPG



担当 根岸
posted by sinando at 10:16| manufacture

2011年11月15日

既成靴の型入れ

なかなか更新できず、ご無沙汰しておりました。




このところ僕の新たにやるべきことが増えまして


ドタバタとしているうちにブログ記事が疎かになってしまいました。



ちょっとばかりこんな状態が続いてしまいそうですが


もう少し慣れてくるまでご容赦くださいませ。







さて今日はその新たにやるべきことの一つ


既成靴の甲革の型入れを。



型入れというのは


1枚の甲革の中でいかに無駄を少なく適所に紙型を配置していくかという


決められたルールの中での敷き詰めパズルみたいなものでしょうか。




ここでまず僕を悩ませるのが、「既成靴」ということ。



これが注文靴ならさほど悩むことなくバチーっと贅沢に良い場所に型入れでいいんですけどね




既成靴はサイズ展開もありますので


きめられた条件の中でいかに品質を保って無駄を出さないようにするか



うちみたいに小さな製造屋ではとてもシビアな事柄なのであります






例えば、画像は小判(80ds位)のカーフ(牛)ですが

小判カーフ.JPG

牛一頭分の革で、背骨を中心として左右に開かれた状態です



この中で各サイズの靴の紙型を


何枚かの革でやりくりしながら配置していきます





革は1枚の中でも場所によって伸びる方向が違います

強度や質、場所によって微妙に厚みなんかも違って

そのほか、革の等級やロットによる色の違いなども

自然のものですから傷なども注意しないとなりません

かたいれ.JPG
キズはまず銀ペンで印を



とにかくあらゆることに気を配るので頭が非常に疲れます。






そして絶対にこの部分にはこのパーツをこの方向で型入れしてはいけないという掟が。


もしその掟を知らなかったとしたら


高確率でその掟破りの型入れをしてしまいたくなるトラップもあったり


もちろん僕も社長に教わるまで知りませんでしたけど






今は、銀ペンで型入れしては消し、型入れしては消し


やっとどうにか出来たかと、社長に確認してもらうと


「ここはちょっとなあ」


で、やり直し。



この繰り返しです。





社長が型入れしているのをみてる時は簡単そうに見えてましたよ



自分でやって覚えていくしかないので、



やるしかないのです。





もうちょっと細かいこと説明できるようになったら


型入れについての濃い記事も書けるかなっ。




かたいれ (2).JPG




担当 根岸
posted by sinando at 19:16| manufacture

2011年09月10日

袋モカのベルトも

今夜も夜分にどうも、失礼します。





青木君に


「根岸さん、最近はブログのネタもマンネリ化しちゃってんじゃないですか?」


なんて、鋭い指摘をいただいてますが


地道な継続を目標に、日常の小さな気づきを何かと大げさにまとめて続けております。








今日は、奥山さんが「袋モカのベルトがどうのこうの?」


と鈴木さんに話しかけているのを耳にして


気がついたお話です。







袋モカの靴は製造の工程上、


飾りとなるベルトは最終工程で手縫いで取り付けます。

袋ベルト.JPG袋ベルト (2).JPG
ペッカリーの袋モカ






ですからベルトは各サイズごと製甲とは別に作ってあります。





もちろんベルトを作るのも製甲士の仕事で



実はベルトにも製甲同様に細やかな仕事が詰まっています




袋ベルト (3).JPG

ベルトの引き出しを空けたら


もう、古いものから何からごちゃ混ぜになってて


使われずに忘れ去られてしまったものは、もう埃まみれになっちゃってますね。




袋ベルト (5).JPG

こんな風にいろいろなデザインや素材のものがあります、ありましたかな?



もうこうなったらかっこいいとかどうとかは



とりあえず無しにしていただきまして。






ベルトもそれぞれサイズごと紙型を作成しまして仕様も結構複雑です。



気がつかないところでも実は手間はかかってるんですよね



なんて、そこらあたりの仕事も気がついてもらえたら嬉しいかもです。






今はこのベルトばっかりですが
袋ベルト (4).JPG



ところで、今回はペッカリーの袋モカの靴でしたが


久しぶりに手に取って、ペッカリーは改めて素材として素晴らしいと感じました。


仕上げた靴は手触りが吸い付くようなしっとり感。




履物なので手触りは関係ないかもですが、


ぜひ今のうちに本物を知っておいてもらいたいです。


野豚なのできっとこれからは良いものは手に入りにくくなるでしょう。





靴としては袋モカだけでなく


様々なデザインでも対応できます、


黒、茶だけでなく意外とカラーバリエーションもあったりしますし。 




συναντω でもこれからサンプル等で提案していきたいと思っています。






担当 根岸
posted by sinando at 00:35| manufacture

2011年09月05日

あのサンプルも

皆様おつかれさまでございます。


そろそろこの夏の蓄積された疲れが、身体のどこらかにあらわれてきてはいませんでしょうか?


他人事ではございません、ご自愛下さいませ。







さてさて、συναντω のパターンオーダーに向けて


底周りの仕様サンプルを追加してみました。








ネット上での画像ではどうしても靴は


実際の出来の3割増の出来栄えに見えてしまいます。



ではないかと思っています。





それをふまえて画像はご覧下さい。





百聞は一見にしかずです、


パターンオーダーは整い次第、現物をご覧いただける機会を設けたいと考えています。









靴底面の仕様のバリエーションとして

裏側.JPG

追加しました。


裏側 (2).JPG裏側 (3).JPG


クックさんの甥の出来栄えには及びませんが


サンプルとして現物を見ていただけるようにと作りました。







こうしたからといって履き心地が向上するわけではございませんから



底周りの好みですよね。








個人的にはこの鋭いお腹の仕様よりも

丸い曲線を描いたお腹のほうが好みですけど。












靴の先人たちはいろいろなことを靴の形の中に残してくれています。


良いも悪いもあるでしょうが


その時代の一つの靴の形ですから


その技術そのものが全く消えてしまうってのは無しにしたいかなと。






担当 根岸
posted by sinando at 23:43| manufacture

2011年08月27日

コードバン用クリーム塗ってみました

急ぎで仕上げることに追われ



後半は写真を撮り忘れてしまったストームウエルトのコードバン靴







もう最後、クリームで仕上げる段階になってしまいました。






コードバンのクリーム.JPG

クリームを塗る前はこんな状態で


保護テープを剥がした跡が残っていたり

釣り込みで引っぱられて革の表面も少し荒れがち





これをコードバン専用のクリームで仕上げます



今回は初めて使ってみる、こちら

コードバンのクリーム (2).JPG


成分は何が違うの?とか詳しくはわかりませんが


使ってみて良ければいいんです、って僕の考え方で。





塗ってみました

コードバンのクリーム (3).JPG




これが
コードバンのクリーム (4).JPG

こう
コードバンのクリーム (5).JPG





この靴だったらピカピカに磨いて履くよりも


どんどん履いてオールソールを1回するぐらいの時期から


味わい深い良さがでてきそうです。





革の潤いケアだけは忘れずに、ですが。













συναντω のサンプルも仕上がってきています


スタートラインに立ったら、どーんといきますよぅ。







世界陸上の影響か。

担当 根岸
posted by sinando at 10:43| manufacture

2011年08月20日

爪先にスチール

あっ、いけない、


つま先のスチールを試そうと思ってたんだっけ。







ということで、もう完成した靴に後付けで爪先のビンテージスチールをつけることにしました。








つけようと思った靴は


このブログでも底付け過程を紹介していたコードバンのストームウエルトの靴。






ミッドソールも入れてますから



本底の返りもあまり期待できず



きっと履き馴染むまでは爪先の減りが多いかなと思いまして。



ついでに見た目もさらに重厚感が増すでしょってことで。







購入していたビンテージスチールを

つま先スチール.JPG


さて、つけてみましょうかって。







おや?

つま先スチール (2).JPG

これ、ちょっとちいせーんじゃないの




ビンテージスチールはサイズがいろいろあるんですけど



今、手持ちのものはちょっと小さかったです。







んじゃ、ってことで




クラゲスチールで、まあいいか

つま先スチール (3).JPG


クラゲさんもサイズが色々ありますが


ちょうどよさそうなのがありましたのでそれを選びました。


つま先スチール (4).JPG




クラゲさんは削ったりすることもなく


本底のちょっと内側に位置決めしてつけるだけです。


たぶんそういうことでいいんだと思うんですけど。










位置決めして目打ちであたりをつけました。

つま先スチール (5).JPG







それを、靴資材屋さんで購入した


おそらくビンテージスチール専用の短いネジで止めます。


つま先スチール (6).JPG



クラゲさんには専用の釘があったんですが


いかんせんそれは長すぎて使えそうもなく


別購入のそのネジで止めてみました。








完成です

つま先スチール (7).JPG


クラゲさんもつけるときには


それなりに本底の反りに合わせて


ハンマーで叩いて調整したりして


実際には地味に手間がかかりました。
















今日の帰り道、小学生2人組みの1人が


俺、いま無敵の呪文使ってるから何ともないみたいなことを


何かに怒ってたのかな?


真っ赤な顔して言い放ってました。






どこでその無敵の呪文は手に入れることが出来るんでしょうって


その子に教えてもらいたかったなぁ。





そうかぁ、無敵かぁ、羨ましいなぁ    担当 根岸
posted by sinando at 23:55| manufacture

2011年08月18日

主に指の保護です

手を使って物を作るという仕事を続けていると



負荷のかかる個所というのは



皮が厚くなったり肉が厚くなったり関節がどうかなったり



身体がいつの間にかそれに適応しようと



何かしら変わってきます。





そういう身体の変化が極端になったりすると



職業病と呼ばれる奴になっちゃうんでしょうかね?









今日は靴屋の手の話です。




毎日、いろんな道具をギュッと力を込めて握ります


すると右利きの僕は


右の手のひらで道具と接触する部分の皮が厚くなっています。



見た目は左手よりも全体が厚くゴツゴツしています。





仕事を始めたころは毎日朝起きると手が痛く


関節がギギギギーって感じでどの指も良く伸ばせない状態でした。



とにかく慣れるまで辛かったのは手の痛さとお尻の痛さでしたね。


お尻は底付け独特の低く硬い椅子に一日中座ってることがしんどくて、しんどくて。






まあでも、半年くらいでたいていのことは身体全体が慣れてきてくれます。






そんな中で、どうしても保護しないとまともな仕事にならない作業があります。




「縫いもの」




僕の担当している底付けでは


すくい縫いと出し縫いがあります。






なるべく手は動かしやすく、感覚も大事にしたい作業ですから


今では保護するのは必要最低限で、特に負荷がかかる箇所だけにしました。



始めのころはどこもかしこも痛いって感じでしたから


自作のグローブみたいな大袈裟なのつけてましたけど。





すくい縫いは

すくい保護.JPGすくい保護 (2).JPG



出し縫いは

出し保護.JPG出し保護 (3).JPG



保護箇所はそれぞれ違いますが


僕は主に指で


右手の人差し指の指先は共通して

すくい針、出し針を革から引き抜くときに負荷がかかるので

爪がはがれないようにテープでとめています



すくい縫いの右手親指の指サックは

金針を引くときに滑らないようにつけてます、乾燥肌で滑るもんで



その他の指の保護は麻糸を引くときに使い、負荷がかかる部分です




これは僕の場合です。





同じ縫いものをするときでも


手の保護の仕方は人それぞれ違います


手と指の使い方が違うからでしょう。







この形に決まるまでには


縫いの後痛いなと思ったら、水ぶくれができていたり皮が剥けてたり


いろいろ痛い思いしてきましたです。










製甲担当の西川さんも


よく指先に水ぶくれを作っていました。




折り込みをずっとやってたらとか、

モカ縫いをずっとやってたらとか、

仕上げの磨きでずっと指先でクリームを塗り込んでいたらとか




靴にはどうしてもずっと指先でやらなければならない作業ってありますから。






みなさん必ず慣れるまではなにかしらの痛い思いをしてますね。





辛抱、辛抱。







これからも毎日続くことです、なるべく身体には負担をかけないようにしたいってことですね。




担当 根岸
posted by sinando at 20:02| manufacture

2011年08月12日

最終的にクシャクシャしてしまう

たまには寝つきが悪くなることもありますよね。








このところ紙型をおこすことが続いています。




新しく紙型を裁つときは


まずその木型から紙型の原型(元型)をおこします。




原型の説明は難しいのですが



木型を真上から見て縦に中心線を引き

木型の中心線.JPG


その中心線から外側と内側の紙型を起こしたものを一枚に合わせた状態?



そんなようなイメージのものです。



製靴学校のときにはまさに半面型といって教わっていました。







ではどうやってその内外の型をとるか



文章と画像ではなんとも説明できません、ごめんなさい。




製靴学校ではこれを使うように教わりました。
アルコア.JPG





ただ今はこれを使っています
gennkei (2).JPG


これは革を買った時に革を保護するために使っている包装紙ですね。



今はこれだけで原型を裁つようになりました。



これでほんのちょっと節約できてますかね。





これも、社長の原型のおこし方の見よう見まねですけど。







で、おこしたものがこれ
gennkei.JPG


「なんか下手くそなデザイン線が描いてありますけど。」


これは靴になるまでにいろいろ修正していくので、いいの。







余談ですが、昔の製甲士で名人として名を馳せていた方がおこした原型を


社長がずっと残しておいてくれました。


「この人の紙型と製甲は素晴らしかった、だから勉強のために残しといたんだ。」


名人元型.JPG


これも革の包装紙ですよね。


なぜ、包装紙を使うのか聞いてみたら




「だって昔は紙がねえんだもん。何でもいいんだよ紙なんて。」





だそうです、「厚みと硬さがちょうど適してるんだよ。」




って、答えが欲しかったんですけど…


現場なんてそんなもんです。






紙がなかった話ついでに、


パーツごとに裁った紙型も当時は包装紙を使ってたそうで


銀ペンもなかったから芯の柔らかい鉛筆で革に型入れしてたそうです。


「今は何でもあるからいいよ。」








と、原型のことで長くなってしまいましたが


僕は原型をおこした後は



スキャナーで原型をとり込んで

イラストレーターを使って紙型作業します。

gennkei (3).JPG

パソコンて便利なんですね。


パソコンに疎い僕でも続けていれば使い方も忘れないもんです。


製靴学校でイラストレーターでの方法を教わりました。





ですから僕のは社長のやり方と製靴学校で教わったことの組み合わせですね。











こんな紙型の作業を寝る前までやっていて


上手くいかないときは頭の中がクシャクシャして


寝つきが悪くなってしまうってお話でした。




なんだこの話      担当 根岸
posted by sinando at 11:13| manufacture